パイロットトンネル(本トンネルの前に先行して掘削する細いトンネル)工事にリーダーとして携わった大谷さんは30代半ばだった当時、日本屈指のトンネル屋に属していたそうで、チームは9年かけてパイロットトンネルを貫通させたそうです。9年間の間に部下同僚を5人亡くしてしまったそうで、現場で多くの仲間の命を失う悲しみは想像を絶します。当然、旦那さんを失った奥さんや娘さんも存在し番組内で触れられていました。24年間の全行程で亡くなった方は34名だそうです。
何故このトンネルが必要だったかという説明も壮絶でした。船の墓場と言われた海峡で事故や天候で物資が滞ったり、北海道の平均所得の格差を是正する必要などから海底トンネル建設は望まれていたそうですが、大きな機運となってのが1954年の台風15号の被害の甚大さでした。洞爺丸など5隻の船が巻き込まれ1430名の方々の命が奪われたそうです。何気なく使っているインフラには先人の努力と苦労があったことを改めて確認出来ました。
※ちなみにトンネルは建築物ではないです。建築物とは建築基準法(用語の定義)第2条1項によると「土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁をゆうするもの、これに付属する門若しくは塀、観覧のための工作物又は地下若しくは高架の工作物内に設ける事務所、店舗、興行場、倉庫その他これらに類する施設をいい、建築設備を含むものをする。」とあります。土木の専門ではないのですが土木構造物と呼ぶみたいです。
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